副題
老いのいきさき
内容
夜も更けた牧原家に一人の女性(志津)がツネを訪ねてきた。驚くツネ
に志津はしみじみと「夫(省三)の横暴な振る舞いに辛抱しきれず、
これまでの人生を見つめなおしたい」と言う。志津の夫の省三は、地域
の有力者として威厳を誇ってきた人であり、今は老人クラブの会長で
ある。ツネはそんな志津に共感し、彼女の滞在を受け入れる。だが、
それを知らされた信彦は猛反対。更に信彦は町で、志津が怪我で不自由
な夫を放り出し家出したとの噂を聞き、驚いて妻のちえを呼び出し相談
する。「よほどの訳があると思わない?」と、ちえ。「思うさ。だが、
わが家とは無関係だ」と、信彦は巻き添えになることを拒む。だがちえ
は、同じ女性として放っておけないと強い姿勢。ちえもツネと同様受け
入れる姿勢を見せる中、ひとり困惑する信彦。数日たって、省三からの
連絡で駆けつけた息子の説得にも志津は応じず追い返してしまう。
そんな志津を見ていて、ちえは「家を出られた真意を聞かせてください
ません?」と、志津の心中をたずねた。すると…「主人は、私という
人間を一度も認めようとしなかった…」と。志津の言葉はちえにも
辛かった。「どれだけの女性がそうして人生を台無しにされてきたこと
か…」ちえは男社会が作ってきた女性への理不尽な差別を静かに怒り、
一緒に考えたいと申し出る。ちえは、信彦を説得した。「あの会長さん
に、今正面から話ができるのはあなたしかいない」「そうか。志津さん
は人間の尊厳をかけて立ち上がったのか」よし、わかったと、信彦は
省三を訪ねることを約束する。志津の気持ちを伝えるべく省三の家の
前に立つ信彦。だが、かたくなに姿勢を変えようとしない省三に
「自分を認めるその気持ちを相手にも向けてください。」と言い残し
信彦は省三の家を後にする。ひとり残された省三はー。
メディア情報
教材番号 |
V1394
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分類 |
同和問題啓発 / 人権問題 |
貸出 |
可
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インターネット貸出予約 |
可 |
メディア |
VHS |
時間 |
54分 |
リーフレット |
有 |
購入年 |
平成15年 |
制作・配給 |
(有)オフィス・ヒューマンヒル |
同一フィルム本数 |
1本 |